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『扇子deかなめ』 表具としての扇子立て|扇子展示具|扇子立て
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こんにちは広島県尾道市の表具店/表具処軸源です。当店は掛け軸表装・額・額縁/額装・屏風・衝立・巻子・帖など表具一式・修復からデザインまで幅広くやっています。
本日は軸源のオリジナル新商品・扇子飾り付け具「かなめ」の中から、扇子立てのスタンドタイプをご案内申し上げます。この商品の展示台はアクリル製で表面が半透明のマット仕上げです。切断面がガラス感を演出したガラスエッジの仕様となっております。。留め具は強固なポリカーボネイト製です。このタイプは留め具に埋め込んだネオジウム磁石とアクリル製の展示台の裏からネオジウム磁石を埋め込んだキャップとの磁着による飾り方です。写真の扇子は先日ご案内いたしました京都の染色家・斉藤洋さんの染布を仕立てたものです。同じ扇子でも展示台との組み合わせで驚くほど見え方が変わります。価格はアクリル製の展示台とポリカーボネイトの留め具との組み合わせで5000円(税抜き価格)・箱付きです。プレゼントなどにいかがでしょうか。(部分意匠登録取得済み)
日本オリジナル文化の扇子です。
あなたの書や染物や絵画あるいはデザインやキャラクターなどなど、現代感覚でオリジナル扇子を作ってみませんか。
『かなめde扇子』



扇子考   
扇子の造形性について少しづつ考えてみることにします。
扇子は閉じたり開いたり出来ることが特徴の一つです。
クーラーや扇風機が登場するまでは外出時には欠かせない利便性があり、、今で言うケータイのようなもの。
しかし、クーラーや扇風機によって扇子は使われなくなっていきます。
日本で生まれたといわれる扇子ですが、私はこれまで扇子について考えた事はほとんどありませんでした。
ただ表具を営んでいます関係上、社中展や書道展の時などで扇子を飾りつける作業をすることがありました。
そして、そうした仕事の中から「扇子飾り付具・かなめ」が当店のオリジナル商品が誕生いたしました。
そこであらためて、扇子についてあれこれ考えて生きたいと思うようになりました。
とりたてて書くようなものではありませんが、「扇子考」として書き足していくページにしようと思っています。
気まぐれではありますが、どうぞよろしくお付き合い下さいませ。


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扇子はたんに風を送るという機能にとどまらず、その特徴的な造形性にを取り上げたいと思います。
扇子は広げると山と谷ができますが、その山と谷によって光と陰が生まれます。
これは平面的な扇形とはまったくべつものと言えるでしょう。
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広げた扇子の山と谷が光を受け反射したときに現れる放射状のかたちはあたかも扇子自らが光を発しているかのようです。
それを古来より、末広がりと呼びおめでたいものとして扱ってきたのだと思います。
せんすはその先端に向かって広がるかたちをしていますが、それは光であり、光背でもあります。
扇子自体は光っているわけではありませんが、扇子の要から広がる造形性に僕たちの先祖は吉祥をイメージしてきたのです。
扇子に描かれた絵画や書は、扇子の山と谷によって見えづらくなるということはありますが
それ以上に扇子に描かれた絵画や書が自ら光を発するという吉祥を面白がることに、日本人の面目はあるのではないでしょうか。

とは言え、扇子が光を放っている訳ではなく、反射していることは誰もが知っていることです。
何処か外部に光源があり、その光源からの光を受けて反射している。それが、あたかも光源体であるかのように面白がり、めでたがる。
風を起こすことが出来る。微妙に、激しく、自分だけではなく他者を扇ぐ。開いたり、閉じたり、手品のようです。
あるいは、恒星と惑星の関係、外部の存在と自己との関係、中心と辺境、中心と周縁、などなどは日本人の性向に重なっているように思へます。
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(つづく・・・・)
扇子の中心は要(かなめ)と呼ばれています。扇子は「かなめ」の中心から放射線状に広がる形をしていますが、その中心辺りは竹の骨がむき出しになった空洞状態です。構造上から言えば理に叶っている訳です。「かなめ」の部分まで紙があればまず折りたたむことが出来ません。手に持って扇ぐ時も、指が当たる部分には竹の骨が剥き出しになっているほうが遠慮が要らない。そして、紙の部分が多ければ多いほど抵抗が多く扇ぎ辛くなる。よくできている。そう言えば、団扇は扇ぐのにエネルギーを要することに思い当たる。強い風が必要な時、扇子よりは団扇がよいのだ。うーむ、ますますよくできている。
扇子には突然性、思いがけなさが有る。「かなめ」から放射線状に広がる骨の途中から突然紙に覆われた世界が現れる。こういった思いがけない変化というものが扇子の魅力となっている。一番の魅力は折りたためば懐に隠れるほどの小ささに変化することだは思います。
閉じられた時には棒状の形のものが開くと突然形が広がり、所謂、扇形に変化する。山と谷は光と影の突然性がある。団扇は完結形ですが、扇子は連続性がある。(つづく………)
こう言った思いがけない変化というものが扇子の魅力としてある。
思いがけない変化を楽しむ洒落っ気がある。

掛け軸の表装・額の表装・額・屏風の表装・衝立の表装・巻子・帖・襖など表装・表具一式を扱っております。
身近な修復では色紙の染み抜きは大変好評をいただいております。
そして数百年を経た古書画の修復は古さを残した洗いに心掛け,
代々まで伝えていく表具を提供したいと考えています。
またオーダーによる各種表装・表具のデザインは1980年頃からまだ見ぬクオリアをめざし、
取り組んできました。
それらはブログによる「表具日記」で継続的にご紹介してきております。


扇子をピタッと  ピタッとかなめ」

軸源ののオリジナル商品・扇子飾り具「かなめ」を発売中でございます。
「かなめ」は「扇子展示」や「扇子展」で検索いただけます。
扇子は日本の発明です。
オリジナル扇子で扇子ワールドを楽しみませんか!
見積もりなどお気軽にお問い合わせください。
お待ちいたしております。
722-0062 尾道市向東町1222-50☎︎ 0848-44-2249(📠兼用)
表具処 軸源ホームページ  こちらからどうぞ⇒jikugen.jp
by jikugen | 2015-01-10 12:35 | 扇子立て | Comments(0)
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