「四国と中国の間にも海水が入り込んで、瀬戸内海ができた。それに伴い、後期旧石器時代の人びとの生活跡の多くが海の底にしずんでいった。つまり、旧石器時代の研究は、当時の高地に住んでいたひと握りの人びとの遺跡だけを相手にせざるをえないという限界があるのだ。」
これは考古学者の松木武彦さんが〈日本の歴史シリーズ〉(小学館)として担当された〈旧石器・縄文・弥生・古墳時代〉をサブタイトルとする『列島創世記』のなかからの抜粋だ。 瀬戸内海が出来る以前は広大な盆地とでもいえる地理状出会ったと思われるこの場所・いわば日本盆地には旧石器時代の人びとが多く生活していたはずで、そのあたりのことを日本考古学はどのようにとらえているのか、ずっと知りたかったので、この『列島創世記』は関心深く読ましていただいている。 現在の瀬戸内海の海底にはナウマン象の骨や旧石器時代の石ヤリや石斧などが埋まっているはずだ。広大な盆地にあった無数の小山や丘からナウマン象などの獲物を偵察していたのだろう。この盆地の気候はどうだったのだろうか?現在の中国山脈から流れ込む河川があったと古地理が教えてくれている。河川の周辺に古代4大文明は起きているが、この日本盆地における河川の周辺に文明的なものもあったのだろう。 竜宮伝説なども瀬戸内海の海底にあった世界の可能性もあると思っているがどうなのだろうか。
by jikugen
| 2008-04-30 08:15
| 表具日記
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