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表具日記  『夜桜』の掛け軸仕立て直し その前後写真
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掛け軸の仕立て直しです。
長年の使用によるシミや傷みがあります。
折れがとくに目立ちます。
糊が堅かったりすると折れやすくなります。
仕立て直しは古さをのこしたまま
これらの汚れを無くしたり目立たないようにします。

夜桜の描写ですが
枝の表現が日本的だなと思います。
幹を省略して枝だけを描くことで空間の拡がりを
表現しているのでしょう。
画面右から延びてきた枝は
その因って来る幹を暗黙の内に描いている。
手前の枝と後ろの太い幹は異なる樹ですが
見えない幹をその枝によって描くという方法は
まさに意識の本質に基づくものに他ならない。
忽然と意識の本質を描いたと思われる枝によって
作者は描く自由を得たのではないだろうか。
掛け軸という限定された平面をうまくつかい
驚くほどの大きな月をその上の空間に配する
このような方法は俳句や短歌にも共通してみられる
(言い切り)であり
この(言い切り)が絵画を説明的であることから免れ
画面の天地に異なる空間を導入し
見事に夜桜と月とを同時に表現し得ているのだと思われる。
掛け軸という一見平凡に思える画面は
人の意識が自由であることを描く場であったのではないだろうか。

表具はこうした世界の捉え方のなかに位置づけられ
展開されてきたのだと思えます。











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仕上がってご依頼者の床の間に掛けた状態を撮ろうとして
この有様です。
あらためて撮り直さなければと思っています。
表具の仕立てなどに対してはその時に説明しようと思います。

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by jikugen | 2009-01-31 03:07 | 表具日記 | Comments(0)
表具日記  日置路花さんの書を掛け軸に仕立てる 写真

こんにちは。
広島県尾道市の表具店・表具処軸源です。
軸源のホームページがリニューアル致しました⇒jikugen.jp

本自治のご案内は『表具日記  日置路花さんの書を掛け軸に仕立てる 写真』です。
どうぞお付き合い下さい。

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        路花さんはいつも薄い唐紙を用いられる。
        白い画仙紙だと書の輪郭が目立ちすぎる
        ためなのだろうか。
        捨てられてもおかしくないような
        唐紙の切れ端にこの書は書かれている。
        路花さんの書の輪郭と唐紙との境界は
        薄い唐紙の繊維の隙間に融けけ込んでいる。
        そのためか書いたという人為性が無化されて
        昔からこの世界にあったような静けさを漂わせ
        路花さんという人と重なってくる。
        不思議なものだ。
        

        表具裂地 正絹節七々子
        軸先    陶器
        台表装  染め紙
        明朝仕立て
        



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        表具裂地 正絹紬織り
        軸先    陶器段巻き
        明朝仕立て




        いつも写真が悪いな思っている。
        ケータイのほうがよっぽどいい。
        と思いながら撮っている時もある。
        潮時かも知れない。

        〈潮時〉と打ち込みながら
        語源は潮の満ち引きからきているのだな
        と思いつつ
        表具日記に入り川ばかり載せないで
        表具も載せなさいというご意見を頂いたことを
        思い出しておりました。

        それにしても写真が悪すぎるなあ。
        
掛け軸の表装・額の表装・額・屏風の表装・衝立の表装・巻子・帖・襖など表装・表具一式を扱っております。
身近な修復では色紙の染み抜きは大変好評をいただいております。
そして数百年を経た古書画の修復は古さを残した洗いに心掛け,
代々まで伝えていく表具を提供したいと考えています。
またオーダーによる各種表装・表具のデザインは1980年頃からまだ見ぬクオリアをめざし、
取り組んできました。
それらはブログによる「表具日記」で継続的にご紹介してきております。

『扇子deかなめ』
軸源のオリジナル商品・扇子飾り具「かなめ」を発売中でございます。
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見積もりなどお気軽にお問い合わせください。
パンフレットもご用意いたしております。
722-0062 尾道市向東町1222-50☎︎ 0848-44-2249(📠兼用)
表具処 軸源ホームページ  こちらからどうぞ⇒jikugen.jp

      
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by jikugen | 2009-01-30 06:30 | 表具日記 | Comments(0)
夕陽の島なみを借景に新尾道大橋からニョッキリとクッキリと立つ

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退社時刻で込み合う尾道大橋をトロトロ。
夕日というよりも
尾道大橋の西隣を並行して架かる新尾道大橋に設置されたランプが
夕焼けの空のなかでひときわくっきりでありました。
蕨とか薇のような立ち姿がいいな、と。

ちなみに
向島には大橋と呼ばれる鉄骨の橋が4本も架かっています。

1・尾道大橋
1・新尾道大橋(しまなみ海道)
1・因島大橋(しまなみ海道)
1・向島大橋

一つの島に4本の橋が架かっているのはそんなに多くはない
のではないか。
ひょっとしたら日本では唯一の多さではないのかと
思っているがどうなんだろうか?



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by jikugen | 2009-01-29 07:29 | 表具日記 | Comments(0)
和綴じ製本  仕立て直し  表紙榛原紙使用
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和綴じ四ツ目仕立て。

長年の使用で傷んだものをばらし
破れや傷んだ箇所を補修し綴じ直しました。
表紙に使った和紙は揉み紙のひとつ榛原紙(はいばらがみ)です。
静岡県榛原でつくられてきました。

揉みから紙とは江戸時代より続く、から紙技法の一つです。
和紙にフノリで溶いた泥絵具を塗り重ね、
摘んだり、揉んだりして、絵具を割り、亀裂を作り、
その様子を文様として賞味する装飾加工紙です。
日本の湿度が絵具の割れを助けて、自然な模様が現れてきます。
揉みから紙はわび茶の掛け軸として主に用いられますが、
絵具の示す亀裂文様に日本だけでなく海外からも高く賞賛されています。
揉みから紙には六種類の基本の揉み方がありますが
榛原紙は横折れを効果的に表現した揉み紙です。

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by jikugen | 2009-01-29 07:10 | 表具日記 | Comments(1)
甕の消えゆく氷とともに写ったもの  そして  窓ガラスの氷結
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           タイトルそのままの映像です。
           甕の輪郭を外して撮りました。
           氷の残片を見つけて下さい。
           向かいの家が写っています。


         「冬の水 一枝の影も 欺かず」   中村草田男


         の句を思い出しました。
         まさしく一枝の影も 欺かずではないか。

         この句は 中村草田男
         (明治34年7月24日~昭和58 年8月5 日)が
         昭和8年12月3日ホトトギス武蔵野探勝会の
         吟行会が普済寺で催された時に根川を詠んだものです。





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         三枚とも車のフロントガラスの氷結です。
         車は隣り合って駐車しています。
         車の車種というより大きさと位置が
         氷結具合を決めるのかな・・と
         いや
         撮す時刻がまず一番の要因でした。
                

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by jikugen | 2009-01-28 08:10 | 表具日記 | Comments(0)
布団にくるまったまま、拳で眼球をやや強く押しつけ、現象する像と遊んでいた  
誰もがやっていたことだと思う。
眼球を強めに押しつけると様々な象が現前する。
それは決まって抽象なのだが
中央付近からはすこしはずれた位置に
小さめのホールを伴っている。
全体像の色にたいしては反転している。
ホールのその反転を
網膜に於ける盲点なのかなと思った。
現実の視覚に於いては盲点を感じることはない。
脳が補っているということになっている。
しかしこのホールは補いようもなく
現前した不定形のなかのホールは
もしかしたら勾玉の原像なのかも
などとも思いながら
暫く布団の中で遊んでいた。
フランスの洞窟などに描かれた様々な抽象図形は
真っ暗闇に於いて現前する様々な図形を描いている
という説がある。
なるほどと頷ける説だ。
重要なことはその現象する形象を
形象として意識したということだろう。
その意識のありかたを大脳新皮質に於けるニューロンの爆発的増殖と
関連づけていることも興味深い。
日本の石窟、たとえばチプサン古墳だったか
丸や三角の抽象図形が描かれている。
脳内に立ち上がった意識が
宇宙に於ける私たちの中心となることを
深く予感していたようにも思える。

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by jikugen | 2009-01-27 06:10 | 表具日記 | Comments(2)
思いもよらないものが写る楽しみ それは波に於いて顕著だ
我が入り川に寄せ来る波は極く穏やかだ。
少しの変化が入り川の見所といえる。

大海の磯もとどろに寄する波
われてくだけて裂けて散るかも   源実朝

このような大きな変化は望めない。
満ちて退いての繰り返しがすべてだ。

思いもよらないものが写る楽しみ
写真に於ける偶有性。
人生もそうでありたいものだ。





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        太平洋ではこういう光景はありえないだろう。
        実は電線が水面に写っているのですが。


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         波で舟が揺れ停泊のロープが見せる一瞬の緊張。


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私たちの目は実はこのような瞬間さえ見ているのかも知れないと思うことがある。
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by jikugen | 2009-01-26 03:17 | 表具日記 | Comments(0)
記憶の鮮明なうちに書き留めておこう
      向島も昨日は寒く
      店先の甕に張った氷は一日中氷ったままだった。
      路面の溜まり水も氷っていた。
      昼からは粉雪も舞った。
      駐車場から出て北を見れば
      千光寺山は雪雲
      辺り一面薄暗く雪が降っているのだろう。
      歩き出すと粉雪が舞い始めた。
      なんてことだ
      南空には青い冬晴れがからっと拡がっているというのに。
      寒晴れという季語を知った。


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              路面も僅かに凍る



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              入り川の堤防沿いの氷



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              これは単なる凸凹



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                     店先の甕

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by jikugen | 2009-01-25 06:48 | 表具日記 | Comments(0)
どういう状況で撮ったのか憶えていない なんてこった

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        写真をアップしようと最近のものを捜していたら
        こんなのが4,5枚あった。
        小さいのでよく判らない。
        なにを撮したかったのか思い出せなかった。
        ただ月を撮ろうとしたことまでは判った。
        最近の保存場所であるだけに恐ろしい。


        ええいっ!!載せてしまえ!!



        とアップした。
        想像力を使えといわんばかりの情報量の少なさだ。
        自分で撮っておきながらなんてざまだ。
        でも
   
        入り川に映った月


        それ以外ではない。
        ただシャッターを押したときを思い出せないだけだ。
            
            
            
            

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by jikugen | 2009-01-25 06:15 | 表具日記 | Comments(0)
表具日記  裸木に思わず携帯を取り出した


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               大自然の摂理
               この潔さのいさぎよさ。
           








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           はたはたと旗はたはたと鰰と。

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by jikugen | 2009-01-24 17:11 | 表具日記 | Comments(0)



尾道・表具         表具処 軸源           (店主 津口知幸)
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