相も変わらず境界写真
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橋は端であり境界であり集約された辺境である。
東西橋はもろに東村の西端と西村の東端との境界であって
異国が出会う端である。
橋を通して異国が混じり合い溶け始める。



境界のついでに内田樹先生のブログ

『「狂気」や「野蛮」を甦らせないためには、それが「主観的には合理的な行動」として見える文脈を探り当て、その文脈そのものを分析の俎上に載せる必要がある。

今回の発表で気になったのは、「豊臣秀吉の朝鮮侵略」の扱われ方である。





では、豊臣秀吉は何を企図していたのか。
彼はそれまで分裂していた日本列島を統一した。列島の部族を統一したので、「次の仕事」にとりかかった。
それは「中原に鹿を逐う」ことである。
華夷秩序の世界では、「王化の光」の届かない蛮地の部族は、ローカルな統合を果たしたら、次は武力を以て中原に押し出し、そこに君臨する中華皇帝を弑逆して、皇位に就き、新しい王朝を建てようとする。
華夷秩序のコスモロジーを内面化していた「蕃族」はシステマティックにそうふるまってきた。
匈奴もモンゴル族も女真族も満州族も、部族の統一を果たすと、必ず中原に攻めのぼった。
そのうちのいくつかは実際に王朝を建てた。
豊臣秀吉は朝鮮半島を経由して、明を攻め滅ぼし、北京に後陽成天皇を迎えて「日本族の王朝」を建てようとした。その点では匈奴の冒頓単于や女真族の完顔阿骨打やモンゴルのチンギス・ハンや満州族のヌルハチとそれほど違うことを考えていたわけではない。
華夷秩序のコスモロジーを深く内面化した社会集団にとってそれは「ふつうの」選択肢と映ったはずである。
もし、このとき豊臣秀吉の明討伐が成功した場合(その可能性はゼロではなかった)、この「日本族の王朝」は、モンゴル族の王朝である元、漢族の王朝である明に続く、漢字一字のものとなったはずである。
仮にそれが短命のものに終わり、日本族は列島に退き、そのあとを満洲族の王朝である清が襲った場合でも、この王朝名はたぶん「中国史」の中に歴代王朝の一つとして記載され、日本の中学生たちは「世界史」の受験勉強のときに、その王朝名とその開始と滅亡の年号を暗記させられたはずである。
だって、それは「中国の王朝」だからである。
そんなはずはない。それは日本人が勝手に侵略して建てた王朝だから、中国の王朝には数えないということをおっしゃる人がいるかも知れない。



勘違いしてほしくないが、私は別に「だから、豊臣秀吉の朝鮮半島侵略は歴史的に正当化される」というようなことを言っているわけではない。
「辺境の一部族が幻想的な王朝建設を夢見て、周辺地域に大量破壊をもたらした」という事実に争う余地はない。
そんなことをしないで列島でじっとしていればよかったのに、と私も思う。
ただ、その「幻想」がどういうものであったのかを見ておかないと、「どうして」そんなことをしたのかはわからない。
どうしてそれをしたのかがわからないことは、どうしてそれをしたのかがわかることよりも「始末に負えない」。
それは繰り返される可能性がある。


                         略 』


というようなことが書かれています。
目から鱗だった。
秀吉ももろに華夷秩序の世界で生きていたのであり
その枠の中で欲望を膨らませていたのですねえ。


長い引用ですみません!
本文は内田樹先生のブログをどうぞご覧ください!!




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by jikugen | 2010-05-22 06:05 | 境界写真 | Comments(0)
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