日本家屋には何故池がつきものなのだろうか。 にべもない考え方だけれど、防災設備としてなくてはならない水の確保という側面というか主な理由というか、そのような現実に迫られたことから敷地に池が作られるようになったのではないか。 突拍子な発想だけどそんなに無茶苦茶な理由ではないと思うがどうなのだろう。 西欧の石造文化とは異なり、日本家屋は木造のため燃えやすいから、家屋の近くには水が必要だった。 猫の額(ひたい)ほどの敷地と言われながらも、その狭い敷地に庭を、そして池を作ってきた理由は案外このようなところにあるのかもしれない。(そもそもの発端は争いごとによる放火なんかがあったのかもしれないし、そうであれば池は日本家屋にとって必須アイテムだったのじゃないか) この度の東日本大震災の体験から、古来、日本列島という狭い土地に条件付けられた木造家屋のリスクは最重要課題として捉えられていたのではないか、という思いに導かれた。 昨日、友達が持ってきた江戸城の古地図を見ながら雑談をしているとき、思い出したことがあって、それはラジオで作家の山本一力さんが言っていたことだ。 江戸時代の長屋は掘っ立て小屋のような造りで、屋根瓦も置かずにいたのは、当時は多かった火事や震災に対する対策であった。 屋根瓦だと落ちてきた時危ないし、火事で燃えてもまたすぐに建て替えることが簡単な造りだったということ。 これは消化機能と美を重ね合わせた見事なリスク管理だと思うのだ。 考えに考えた末の答えという高尚なものじゃありませんのでアシカラズ・・・・・。 でも「日本家屋における池」について少し調べてみたい。
by jikugen
| 2011-06-25 08:02
| 表具日記
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